思い出の質量

昔の写真を振り返る時間は楽しい。
懐かしく、温かく、なんとなく、やさしい気持ちになれる。
 
写真は、限定的に切り取られた”記憶”
それは自分勝手に着色されていく、変化する記憶。
想像と記憶は時に融合する。
それは「思い出」
 
ビデオカメラの普及に伴って、思い出の残し方に映像という選択肢が増えた。
写真よりも残せる記憶の量が多い。
 
いずれ、記憶を記憶のまま”記録”できる時代が来るのかもしれない。
そして、想像力の入り込む余地を削ぎ落として行く。
 
思い出に質量があるならば。
必ずしも質と量は比例しない。
 
追伸:
地震や津波で家を失うのは辛い。
中でも、思い出の品を失うのは、心の寄りどころを失うに等しい。
想像して涙が滲んだ。
 
hijiri