『表現したいことがあるから表現する人』
『その表現方法が好きだから表現する人』
真の表現者は、どちらなのだろうか?
音楽の場合を例に話すと。
前者の場合、世の中に対して、誰かに対して、もしくは自分に対して、なにか伝えたいもの、表現したいものがあるから、表現している。
後者の場合、歌うこと、楽器を演奏することが好きだから、表現している。
人によっては、前者のように、自分から発信したいメッセージがあって、それをクリエイトしてこと「アーティスト」である。と言う人もいる。
自分も昔はそう思っていた。
でも最近思うのはね。
「伝えたいもの、表現したいもの」が前提であったり、それが表現する根底の動機であるならば、方法はなんでもいいはずなんだ。
音楽でも、絵でも、文章でも、その方法は問わない。
一番大事なのは、その表現したいものが表現できることなのだから。
そして「表現したいもの」があるからこそ表現者で居られる。
逆に言えば、もしも表現したいものがなくなってしまったら、表現者で居る意味を失うのではないだろうか。
一方「その表現方法が好きで表現している人」の場合、好きなのだから、ずっと表現者で居続けられるんだ。
そもそも、歌うこと、楽器を演奏すること、踊ること、、それらに意味などない。
歌いたいから歌い、踊りたいから踊る。
ただそれだけ。
そう考えると、「その表現方法が好きで表現する人」こそ「真の表現者」なのかなとも思う。
もちろん音楽家は誰でもその両方の側面を持っているのだろうけれど、
その表現方法を愛することは、とてもすばらしいと思う。
hijiri