Music is Piece of Life

「音楽をやめる」
 
過去に何度か聞いたことのある言葉だ。
 
その漠然とした不可解な言葉を聞くと、いつも「?」と思ってしまう。
 
仕事として音楽を生業にしている人がこの言葉を発したらなら、それは正確には「音楽の仕事はやめる」である。
そう言われれば分かる。
 
過去にこの言葉を耳にした時のことを思い起こせば、だいたいのシチュエーションは決まっている。
プロミュージシャンを目指している、らしい人が、時に絶望してその言葉を発するのだ。
不愉快というほどではないが、実に陳腐で無意味な言葉だと感じる。
 
そもそも音楽の本質を分かっていないし、業界のことも、世の中の仕組みも分かっていない。
 
そんな言葉を口にするなら、君は一生音楽を断つのかい? 
君が愛した音楽は、君に絶望しかもたらさなかったとしたら、とても悲しい。
 
もちろんそんな覚悟で「音楽をやめる」などと言う人はいないだろう。
 
なぜなら、世界は音楽に溢れているのだから。
その世界で僕らは生きている。
人生は音楽で溢れているんだ。
 
「音楽をやめる」とは、世界を捨てる、もしくは「人生をやめる」ということにはならないだろうか?
 
音楽は人生の一部であり、ライフワークである。
音楽はすばらしい。
そして、ミュージシャンに国境などない。
 
hijiri